歩行の工夫を考えよう
旅の歩き方というと旅行ガイドのような印象を受けますので、
ここでは「歩行の工夫」と題し、人間の運動としての歩き方を取り上げます。
旅先では普段よりもよく歩くはずですので、疲れにくくする工夫を考えてみましょう。
歩行の工夫を考えよう 目次
旅先で歩き方の工夫を考えてみよう
旅慣れていなかったり、余裕がない時ほど必死に歩くあまり、
後で疲れがどっと来るという事があります。
最初のうちは仕方がないですが、歩行を意識して工夫することで、
少しは疲れがマシになるかもしれません。
まず、歩行の仕方はその人それぞれです。
今では防犯カメラに映る人物の歩き方から、その人を特定できるといわれるほど。
なので他人の歩き方を無理にまねてもうまくいかず、逆に疲れるだけでしょう。
自分なりに、旅先で疲れにくくなるような歩き方を研究してみましょう。
時間があるなら、家の周辺を軽く散歩して実践するのもよいでしょう。
以下の項目では、私なりに考えた歩行の工夫を紹介します。
全ての人に当てはまらないかもしれませんので、参考としてご覧ください。
腕の振り子を後ろにも振るよう意識する
人は歩いていると足だけでなく、両腕も振ります。
歩行時の腕の振りは誰もが自然と行っている事ですが、よく見てみると、
前の方に腕は上がっていても、後ろの方へはそれほど腕が上がっていなかったりします。
この腕の振りは振り子のようなもので、前と後ろに同じように腕が上がっていれば、
バランスの取れた振り子の形になりますので、その分歩行時の体の負担も和らぐようです。
無意識に動いていると大抵、前ばかり腕がよく上がっています。
意識して後ろにも腕をしっかり上げることで、少しは疲れにくくなるでしょう。
わざとスローモーションで歩く
普段の歩行スピードというのも人それぞれですが、その日の旅程で
歩く距離が長いと分かっているのであれば、ペース配分も大事になります。
普段のペースだと確実に疲労が溜まると分かっている時、私はあえてゆっくり歩く時間を作ります。
歩行の動作自体を全てゆっくりにするのです、まるでスローモーションで歩く感覚です。
当然、時間当たりの移動距離はだいぶ短くなりますが、目的地に着く事ではなく、
街歩きを楽しむ事を第一の目的として意識すれば、それほど苦にはなりません。
駆け足観光や添乗員同行時にはなかなか難しいかもしれませんが、
適度にこの方法を取り入れると、疲労は幾分かマシになりますよ。
疲れていなくても、休める場所では休む
旅先では、常にどこでも椅子に座れるとは限りません。
観光ツアーでバスや乗用車に乗っている場合は、
乗り物に戻れば座れるでしょうが、それまでに時間がかかることもあります。
旅程にもよりますが、半日〜1日という長い時間観光するのであれば、
自分ではまだ疲れているとは感じていなくても、座れる場所では座り、
休むべき場所では休む時間をとるようにしましょう。
座れはしても、完全に体を横に倒せる状況というのはなかなかありません。
個人旅行の場合、疲労が溜まっていると感じたときは、時には観光を中断して
部屋に戻ってベッドで横になる事も大切です。
無理をしすぎてはいけません。
疲労を軽減するには靴も大事
旅先では履きなれた靴が大事です。これも大いに疲労に直結します。
人の足の形というのはそれぞれであり、歩行時は自分の体重が足に集中し、
地面を踏む事でエネルギーを逃がしているのです。
自分の足の形に靴の形があっている事が望ましいですが、最も大事なのは靴の底です。
履きなれた靴をお持ちの方は、靴の底を取り出して見てみて下さい。
靴底が自分の足の形になっているほど履きなれた靴であり、
歩行時に効率よく地面に体重のエネルギーを逃がせる形であると言えるのです。
なのでどうしても新しい靴で旅先に行かなければならない時は、
使い古した靴の靴底を取り出し、新しい靴の底と交換するという手も有効です。
まあ靴のサイズ自体が違うのでこれは苦肉の策であり、やはり新しい靴を買ったら、
旅に出る前にある程度の時間、履きならすことが理想といえるでしょう。