出入国審査自動化ゲート
2009〜2010年あたりから、出入国審査に「自動化ゲート」というシステムが導入されました。
まだまだ知らない人が多いこのシステムですが、日本の出入国審査をセルフサービスで楽に行えます。
登録も無料で簡単なので、海外に行く機会が多い人は登録しておくと大変便利ですよ。
出入国審査自動化ゲート 目次
自動化ゲートとは
出入国の際に審査官による対面審査を経由せず、ゲートに設置された機械により出入国者を認証し、
出国および入国の手続を簡素化・迅速化し、利便性を高めるためのものです。
日本国籍で有効な旅券(パスポート)を所持しているか、外国人で有効な旅券
(旅券、難民旅行証明書又は再入国許可書)と再入国許可を所持している場合に利用できます。
これを登録しておくと、審査官の列とは別のゲートを利用して、セルフサービスで
出入国ができるため、パスポートコントロールがだいぶスムーズになります。
登録したからといって必ず自動化ゲートを通らないといけないということはなく、
従来通り審査官による対面審査も可能です。混雑してなければ普通に通るのもありなわけです。
私は「ユーロスターで行くロンドン・パリの旅」から、この自動化ゲートを利用しています。
自動化ゲートの留意点
自動化ゲートを利用する際の留意点として、ゲートを利用した際はパスポートにハンコが押されません。
ハンコが欲しい場合は自動化ゲートを通った後に係員に申請する必要があるのですが、
場所によってはちょっと面倒だったりします。
それなら最初から審査官による対面審査を経由したほうが楽かもしれません。
日本帰国時はともかく、日本出国時に「出国ハンコ」がない場合、
到着した国での入国審査時に「なぜハンコがないのか?」と聞かれる可能性がでてきます。
入国審査がゆるい国であれば問題ないですが、入国審査が厳しい国(イギリスとか)である場合は、
私は「出国ハンコ」を押してもらうことにしています。
このあたりは自己責任になりますが、頻繁に海外に行く人であれば
旅券の査証ページが無駄に消費されることがないため、この点はメリットになるでしょう。
ちなみに、指紋登録をした指(普通は両手の人差し指)を怪我しているなどの理由で、
指紋認証ができない時は、自動化ゲートの利用もできません。
その場合は普通に有人ゲートを使うしかありません。
なお、自動化ゲートは日本だけに有効です。
つまり日本を出国するとき、日本に入国(帰国)するときには利用可能ですが、
日本以外の外国での出入国審査はこれまでと変わりません。
国によっては似たシステムを導入しているところがありますが、
この登録で全ての国の入国審査を自動でできるという事ではありませんので、ご注意ください。
とはいえ、自動化ゲートの利用登録自体にデメリットはありません。
登録するだけして一切使わないのもアリですし、登録したからといって
何か制限がかかるというものでもありません。
よく海外に行く機会がある人ならば、まずは利用登録がおすすめです。
自動化ゲートのやり方
自動化ゲートは成田空港、中部空港、関西空港、羽田空港に設置されており、
これ以外の空港には自動化ゲートそのものがないため、利用はできません。
まず機器が設置された無人の透明なボックス型のゲート(無人ボックス型)の入口において、
旅券(パスポート)の写真が貼ってある身分事項ページを装置にかざします。
次にボックスの中の指紋の読取端末で、登録した2本の指の指紋で認証を行います。
軽く指を押したまま1〜2秒そのまま待つと、認証の結果が画面に現れます。
認証が終わり本人と確認されれば、ゲートの出口の扉が開くという仕組み。
この自動化ゲート用の無人ボックス型ゲートは、既存の有人レーンゲートとは別に設置されています。
どの場所にあるかは空港によって異なりますが、たいてい有人ゲートの隣近くです。
利用する空港の案内図などを参照すると、詳しい場所が分かりますので、
出発前に事前に見ておくのもいいでしょう。
自動化ゲートの登録の仕方
登録の仕方については、法務省入国管理局が行っていますので、そちらの情報を参照して下さい。
ウェブで「自動化ゲート」と検索すれば、すぐに分かると思います。
基本的には、利用登録をすると即日(だいたい数分)で完了し、すぐに使うことができます。
自動化ゲートがある空港内部にも登録できる場所があり、海外出発の当日に空港で利用登録し、
そのまま自動化ゲートを使うこともできますが、その場合は時間に余裕を持った方がいいでしょう。
混雑してなければ数分で終わるのですが、まだまだ渡航者に浸透しているシステムではないので、
登録窓口が混んでいる可能性があります。
空港以外では、東京、大阪、名古屋にある入国管理局でも申請が可能です。
私も大阪入国管理局で申請完了しています。
当日空港で登録を行うのが不安であれば、入国管理局もしくは空港で登録のみ行うのがいいでしょう。
申請する際は、簡単な書類に住所名前などを記載して提出し、自分の指紋の登録を行います。
指紋は基本的には左右両手の人差し指ですが、それが難しければ他の指での登録も可能です。
ただ、実際にゲートを通る際には登録した指の指紋が必要となりますので、
たとえば指先を怪我してしまった場合などは、利用する事ができなくなります。
また1度登録すると、そのパスポートが期限切れになるまでずっと有効です。
登録費も維持費も無料で、登録完了時にはパスポートの最後のページにその証明ハンコが押されます。
登録の際に諸事項を説明してくれますので、疑問点があればその時に質問してみて下さい。