□ 天誅弐 デモメッセージ 彩女ステージ十 □

◆ 〜第三幕〜 ◆

幽玄

陽炎座は明国人から得た
技術によって、山さえも崩し去る
大筒を備えし巨大船
「焔口鬼」を作り上げた。
特定の領土を持たぬ陽炎座にとって、
この船が覇を唱える拠点となる。
忍びを掟から解放する為、
忍びの世を創る夢の為
彼らは大海原を馳せる。
そして、その巨大な砲口は
今まさに雄叫びを上げようと
郷田城へ狙いを定めた。

■ 巨大船 焔口鬼 ■
巨大船「焔口鬼」の内部に潜入せし彩女は、全ての決着をつける為、龍丸の元へ向かう。

一、絵地図を活用し、迷路の如し船内を移動せよ
一、周囲を見渡し、正しき道を見つけるべし
一、長期に渡る戦に備え、薬を多く携帯すべし

〜 任務開始時 〜
大筒が放たれ、城の一部が一瞬にして火に包まれる。
焔口鬼内部に潜入した彩女は、窓から外を眺めやった。
彩女 城が…!
 こんな凄い威力なんて…
 菊、無事であってくれ

〜 甲板へ抜ける階段に到達時 〜
階段の上から、いつか見たデブ忍者が降りてきた。
玄武 一歩も進ませんぞぉ
 香我美様はおいらが守る!
彩女 退け…
玄武 退かねぇ
 皆はおいらの事を
 薄鈍だバカだと罵るけど
 香我美様はおいらを
 一人前として扱ってくれた
 あの御方の為なら
 おいらは何時でも死ねる…
彩女 お互い…、引けないな…
玄武 んだ
 殺り合うしかねぇべ
彩女 あたい達はそういう宿命なのさ

※ 玄武登場後にやられた時
玄武 すまねぇな
 おいら負ける訳にはいかねぇんだよ

〜 玄武戦に勝利した時 〜
玄武 おいらの…負けだ
 …おめぇ、名は…?
彩女 あやめ…
玄武 あやめか…
 良い名だなぁ…
玄武はそう言うと手にした武器を落とし、
目を開けたまま、立ったまま死を遂げたのであった。
彩女 おそらく花かなんかと
 勘違いしたんだろうが…
 あたいの真の名は殺める女
 彩女…
彩女は玄武の目を閉じてやると、甲板への階段を駆け上がった。

甲板へ出ると、龍丸が背を向けて海上に広がる戦場をじっと見つめていた。
龍丸 彩女…
 俺の言葉、覚えておるな!?
彩女は軽くうなずいた。
龍丸 では、敢えて言うまい
彩女 あたいは…
 想いを…絶つ

※ 龍丸登場後にやられた時
龍丸 彩女…
 戻らぬのだ
 一度外れてしまった歯車は
 二度とは元に…
 戻らぬのだ…
龍丸は息のない彩女を、いつまでも抱えていた。

〜 龍丸戦に勝利した時 〜
彩女の一撃に、龍丸の十六夜が宙を舞った。
彩女はすかさず十六夜を手に取り、倒れた龍丸の首にあてがった。
彩女が躊躇したその刹那、龍丸は十六夜の刃を掴み、自ら胸を貫いた。
彩女 どうして!?
龍丸 これ…で…良いのだ…
 …これで…
呆然とする彩女…。暫く後、力丸がやってきた。
力丸 彩女…
彩女は手にした十六夜を力丸に投げ渡すと、
まだぬくもりの残る龍丸の体に縋りついた。
やがて、振り切るように彩女は立ちあがり、
甲板の隅に立って最後に兄弟子龍丸の姿を心に刻み、
そのまま海に身を投げたのだった。
※これより下はネタバレが含まれていますので、
ご覧になる方はドラッグしてお読み下さい
(エンディングですので)
郷田松之信 全軍構え
 射かけーい!
松之信の合図で放たれた火矢が、焔口鬼目掛けて雨のように降り注ぐ。
巨大船 焔口鬼は、炎上しながら崩れ去っていった。
絶望して海に身を投げた彩女であったが、
破損した船の残骸の上に乗せられ、奇跡的に無傷で海の上を漂っていた。
彩女 何故、生きてる…
 全てを失ったのに…
 あたいは…なぜ…
 もう何もない…何も残ってやしないのに
不意に腕を上げる…その手に持っていた鈴が静かに音を鳴らす、
…その音色、その形…兄弟の鈴であった。
彩女 まだあるじゃないか

 二度と泣かない、
 泣いてやるものか!
彩女は心に誓った。
そう、大切なものが、まだあるのだから…。
かつて龍丸が香我美と戦い、海へ投げ出された崖の上。
彩女は石を積んだ墓石に花を供えていた。
力丸も、やって来たようだ。
力丸 彩女…
彩女 あたいは強くなる
 失わないために
 二度と、二度と、失わないために
力丸 そうか…
力丸は彩女を背に歩き出した。
彩女は、力丸の方を振り返った。
彩女 どうするんだ?
力丸 生きていく、影としてな
力丸は彩女をおいて、その場を立ち去った。
彩女は力丸の後を追った。
彩女 あたいも、行くよ
力丸 無理強いはせぬぞ
彩女 大切なものが、出来たから
彩女はそういって、歩き出した。
その時、海鳥がすぐ近くを旋回していた。
海鳥は旋回しながら、煌煌と輝く太陽へ飛び立っていった。

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力丸同時期任務

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