各地で戦乱の嵐吹き荒れる、動乱の時代
天下を我がものとすべく覇を競い合う権力者たちは、
血で血を洗う争いに明け暮れていた。
誰もが己の欲にとり憑かれ、
悪鬼の如き所業を繰り返す中、
名君と呼ばれ、領民に慕われる領主は、
郷田松之信のみであった。
だが、その松之信の下に、彼を援け、支え続ける
二つの影があったことは誰も知らない。
闇に生き、闇に死すべき運命を負った、二つの影…。
東忍流の頭目、力丸と、同じくくノ一、彩女。
身も名も捨てて、己の腕を血で汚し、
人知れず悪を誅する…。
これは、非道の世に終止符を打ち、
松之信のため、領民のため、
死と隣り合わせに生きた、二つの影の物語である…。
──立体忍者活劇 天誅 忍凱旋 解説ノ巻より
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